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森林資源管理国際夏期セミナー
多機能と生態系サービスを考慮して

    急速な経済発展に伴う土地利用の変化や温暖化など地球環境変化により,森林を取り巻く環境が激変しています. そのような状況において,森林が備え持つ様々な機能の持続的な提供を受けるための適切な管理・利用について検討することが重要です.
    本年度の夏期セミナーは, 持続的な森林生態系サービスの提供を可能にするための管理の在り方について多面的な議論を展開することを目的とし, 東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド教育研究センターにて開催致します. 主な内容は東北大学大学院農学研究科の陶山佳久先生による演習林視察や演習林での研究紹介と ISM研究員のPeter Surovy氏による磁気利用の3次元位置測定装置を用いた樹木3Dイメージ解析の紹介および演習林での簡単な実習を企画しております. 陶山佳久先生は,フィールドセンターを中心に様々な生態系サービスに関わる調査・研究を展開されています. Peter Surovy氏は,Forest Informaticsという分野で研究を進められており,磁気を利用した3次元位置測定装置をいち早く導入し, 立木や根システムの3次元画像解析を行っております. このような運動解析システムは,近年,ゲームや映画等で広く用いられていますが,森林分野での応用は,まだ発展途上であります. しかし,3次元位置測定装置を用いることで,立木や根の構造がより詳細かつ高精度に再現でき,より詳細な成長ダイナミクスのデータ収集・蓄積に繋がります. また,立木や根のシステムを可視化できるため,管理の意思決定サポートのツールとしても期待されます.